未成年の新型コロナウイルス感染症急性期後の後遺症についての特徴とは?
新型コロナウイルス感染症の後遺症に関する報告などは非常に多いですが、21歳未満の未成年のコロナウイルス感染症の後遺症に関する報告は少なくなっています。
そこで、アメリカの「University of Colorado School of Medicine」と「Children’s Hospital Colorado」のSuchitra Rao氏らが、21歳未満で新型コロナの診断を受けた65万件のデータを抽出して検討し、その結果を報告しています。
この検討の結果から見える未成年の新型コロナウイルス感染症の後遺症に関する特徴について紹介していきます。
未成年と成人で後遺症に違いはあるのか?
65万件におよぶ実際のデータを元に検討した結果、多かった後遺症が「味覚や嗅覚の変化や喪失」でした。また、脱毛や胸痛、肝酵素値の異常や倦怠感といったものも見られました。
全身の特徴としては心筋炎や急性呼吸窮迫症候群、筋炎の発症率が高いという結果になっています。
これらの後遺症は、成人が新型コロナウイルス感染症に罹患後にあらわれる後遺症と共通しています。
しかし、成人と比べて未成年に多くあらわれた後遺症となっているのが、肝酵素値の異常や脱毛、皮膚発疹や下痢などでした。
大人と未成年で基本的な副作用の症状は共通していますが、未成年に多くみられた後遺症がありました。
このことから、未成年であっても新型コロナウイルス感染症の感染には注意が必要であることが、明らかとなっています。
子供の感染が増えているからこそ、適切な対策を
子供に多く見られる後遺症には、直接的に何かしらの大きなリスクにつながるものはありません。
しかし、脱毛や発疹などは症状の重症度によっては、イジメなどの深刻な問題につながるケースも考えられます。
特に、オミクロン株が登場してからは、登場以前と比べて子供の感染リスクが高まっているだけでなく、新型コロナ感染によって子供でも死に至るケースも出ているため、適切に予防することが何よりも重要といえます。
現在、子供への3回目のワクチン接種についてもファイザー社のワクチンの使用が8月30日に承認され、今後3回目の摂取タイミングについての議論が進んでいくとのことです。
3回目のワクチン接種で、新型コロナに対する抗体の値も6倍へと増えているとのことなので、適切に摂取して予防していくようにしましょう。
5~11歳の3回目のワクチン接種に関する記事はこちら
予防と共に感染した時の対策も!
新型コロナウイルス感染はワクチン接種で予防していくことができますが、感染を100%予防することができるというわけではありません。
そのため、万が一感染した時のための対策も並行して行うことが重要です。
もちろん、感染してしまえば後遺症のリスクは出てきますが、新型コロナウイルス感染症の対策を怠れば最悪の場合は死に至るということも考えられるので、予防と共に感染してしまった時の対策を立てることが重要なのです。
現在、新型コロナウイルス感染症の治療薬として日本でも承認されている「モルヌピラビル」の他、海外で幅広く利用されている「イベルメクチン」の他、軽症患者の治療に用いられる解熱鎮痛薬などを個人輸入で手にすることができるようになっています。
12mg
- 1錠あたり 450円
ジェネリック
- 1錠あたり 26円
60mg
- 1錠あたり 89円
これらの治療薬を用意しておくことで、感染発覚後も速やかに治療をすすめることができるため、最悪の事態に陥るリスクを抑えることが可能となっています。
子供ならではの後遺症があるものの、まず感染対策が重要
アメリカで行われた検討の結果、子供に多く見られる後遺症の特徴が見えてきました。
ですが、検討が行われた情報のベースが2020年3月~21年10月に登録されたものであるため、現在ではまた後遺症として見られる症状の特徴に変化がある可能性は十分にあります。
ですが、この検討の結果、未成年と大人で後遺症のリスクが違っている可能性があり、今後もこうした検討を進めることで、子供にだけ見られるような後遺症などが出てくるといったことも十分に考えられます。
後遺症の可能性は、感染しなければあらわれないものであるため、未成年であっても十分な予防対策が重要であると私は考えます。